HOナロー・BR99の動力換装

 

昨年秋に購入し走行ベースのミニ周回線で大活躍の年代物、BR99だったのですが、全く動かなくなってしまいました。

 

魅力的なバルーン煙突、アクセントの効いた赤い動輪、割れたピニオンギヤからチューブに改造しての復帰・・・ナローのSLの中で動きも良かっただけにショックで・・・

分解してみるとモーターに直接電気をつないでも反応がありません。意を決してモーターを分解してみると・・・


モーターのブラシにあたる部分、ライターの石のようなものを想像して頂きたいんですが、それが完全にすり減ってしまっています。

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40年もかなりの頻度で使われ続けたんでしょう。(タイヤ踏面のメッキはなく、真鍮地が見える位)天寿を全うした幸せな模型ともいえます。
見たこともない構成に代替する部品も思いつかず、途方に暮れました。


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日ほど悩んでいたのですが、何とかあの動きを取り戻すべく奮闘を始めました。
ジャンク箱を見ると、以前に路面電車用にと幅狭化を試み失敗したBトレ動力のモーターが出てきました。

並べてみると・・・サイズ的に収まりそうです。


問題はシャフト径の違うモーターをどう接続するか・・・
深いことを考えず、モーター側のユニバーサルジョイントを残した状態でビニールチューブを強く押し込み、瞬間接着剤で固定しました。

 

反対側は以前同様、軸に圧入します。


配線の取り回しです。車輪上にある集電板からリード線をはんだ付け、車内を通しモーター端子穴に通しねじっています。これは今後の交換も考えてです。

あとは位置合わせ・・・そのままですと小さいモーターが沈み込んでしまいます。適当に嵩上げに合う部品・・・ジオコレにあったプロパンガス(2本組)がぴったり合ったのでそれを敷き、マスキングテープで仮固定します。

 

見えないところでLPGのアシストがあるなんて誰も気づかないでしょう。(笑)


仮組み状態で走行試験・・・

最初はギクシャクするかな・・・?

と思ったのですが、スルスル動き、いきなり成功です。

 

これは車体側が昔ながらのゆるい作りである(遊びが多い)こと、モーターの伝達がシビアではないチューブで多少の斜めでも問題ないこと(これが当初のピニオンギアだったら・・・)、動力として実績のあるBトレモーターだったこと・・・色々ありますが、初の異種モーター換装は大成功に終わりました。


仮のマスキングテープを取り、黒のビニールテープを丁寧にカットして貼り直し、完成です。補重も考えましたが、堅牢なダイキャストで十分重いので不要です。お蔭でキャブ内がすっきりとしました。牽引するのも軽貨車が多いですしね。

 

以前のモーターは15Vほど必要とし、大きめのパワーパックの最大限付近での運用でしたが・・・換装モーターにより省電力?にもなりました。

走行の様子を動画に撮りました。以前のように走り倒して、もう少し長生きしてもらおうと思います。

 

 

2015/03/24掲載