仕掛かり止まりのリマ製SL


歳末に屋根裏の整理(しかし片付かない)をしていたら、以前工作して中断したSLが出てきました。
中古で買ったイタリア・リマ製のSLです。(型番・車名不明)


SL
需要が上がったのか・・・急に入手が困難になった時期があり、中古屋でも即売か高値取引の中、片隅で『我関せず』とあったものでした。
試走させてみるもギクシャクしており、調整しても直るかどうか・・・という感じでしたが、安かったこともあり、

「何とか小加工で日本型っぽくしてみよう」

と、購入したんだと思います。(うろ覚え)
2
64と、車輪配置がC11同様で、動輪もスポーク。ロッド構造はぜんぜん違いますが、何とかシルエットを似せてその代わりに使おう、という魂胆でした。
同様の車輪配置のがもう1両あったのですが、独特のランボードと仰々しいカウキャッチャーを嫌気し、こちらを選びました。


加工に先立ち分解してみると、おおよそ日本型、いやほとんどの外国メーカーと大きく異なるリマ社独特の動力構造です。
モーターの回転軸が線路と垂直・・・つまり枕木方向です。これをギヤで伝達して動輪を動かします。
モーター自体は父が当時購入したリマの国鉄型特急列車に使われていたものと同様だったと思います。更に云うならHOスケールモデルも同様のモーターでした。あまりに大きなモーターを逃がすため、あちこちに妙な凸みがあります。
特異な構造ですので集電向上に力を入れて接点磨き等を行いましたが、あまり走行性能は向上しません。
昔のNゲージ特有の「最初は高速気味にしてモーターを暖める」をしていると・・・

『ぎゃりっ!・・・ぅ“ぃぃぃぃーーー・・・』

一定速度以上になると伝達歯車が耐えられず押さえバネから弾き出され、動力を失った状態でモーター空転・・・弾け飛んだ歯車探しに一苦労、です。


一方、車体加工のほうですが、デフ付近の耳のようなボイラー前面の楕円形の出っ張りやその他よく分からないモールドを削り、窪みはパテで埋めました。
煙室扉前の全照灯は削り、上部煙突前に移設です。また、前後梁にあるバッファーも削りました。

何となくですが・・・ずいぶん日本型っぽくなってきました。


ところが、この頃になって中古のC11が手に入り、仕掛かったこのSLはお蔵入りになってしまいました・・・

久しぶりに見つけたこの機関車ですが、相当な難物であり現在の工作体制では完成させることは出来ないので・・・再び箱に仕舞いました。
いつかは和洋折衷デザインの輸入タンク機として仕上げたいものです・・・

 

2011/01/04掲載