復刻版・TOMIXキハ02

 

カトーの原点といえばC50ですが、トミックスの原点といえばレールバスだと思います。TOMIXブランドの黎明期、「入門用」として多くの人が手にしたのではないでしょうか。


今では鉄コレやBトレインもあり、比較的安価で始めることも可能ですが、当時はスターターモデルといえばまずレールバスでした。
当時の価格はモーター車1,900円、モーター無し500円。子供のお小遣いやお年玉で手が届く、またクリスマスプレゼントで買ってもらえる価格です。
(ケイブンシャ辺りの入門誌では、レールバス+道床付き線路+カトーの旧型パワーパックで最安の購入プラン(6,000円台)が提示されておりました。)

単行で動きますが、作りは簡素な香港製でモーター焼けや異音など、また二軸ゆえポイント等で止まったり、固定線路の段差に躓いたり・・・走りはイマイチでした。(我が家でも別動力に換装しておりました)
当時の少年たちには実感がなく(実車がとうの昔に廃車となっている)、また増結の幅がないので次第に物足りなく感じ、大体の方が早々に次のモデル(安価なモデルだとキハ20とか103系とか、または機関車に二軸貨車や客車など)に買い換えて、走行する機会が減っていったと思います。

その後、ポケットラインシリーズ・新型のCタイプディーゼルが出てくるのと前後してカタログ落ちしてしまい、黎明期の伝説的なモデル・・・となってましたが、2001年、25周年記念モデルとしてほぼそのままに(動力は少し良くなって)復刻されました。


さすがに価格は1.5倍ほどに上がりましたが、当時の作りそのままの懐かしさから、あっという間に売切れてしまいました。

この人気に後押しされたのか、30周年として決定版のようにリニューアルされたキハ010203が発売されました。
リニューアルモデルは細かな造形やライト点灯、静かで安定した走行、言うことなしの好モデルですが、賑々しく音を立てて走る愛くるしさから復刻版の方が気に入ってます。
願わくば、鉄コレ規格で安価なモデルを35周年で出して欲しいです。
「全ての人に、気軽に手にして欲しい。」今は高級化により価格上昇傾向にありますが、TOMIXの原点はここにあると思ってます。


極小レイアウト作成可能なミニカーブレール、安価で購入できる昭和をイメージした塗装済みストラクチャー、誰でも作れる週刊で出る素材付きレイアウト製作雑誌・・・時代がこのモデルに追いついてきたのかな?・・・って思います。


2010/10/02掲載