Bトレイン・レイアウトベース

待ちに待った製品の登場です。
幾度となく表明しておりますが、まだ子供が幼く、本格的な鉄道模型工作やレイアウト制作までできない状況です。
それでもチマチマと・・・子供の就寝後の僅かな時間を充てていますが、夜間ゆえ出来ないことも多いです。
簡単に収納できて、「ちょっと走らせたい」って時に取り出して走らせられるベース(できれば動力供給も簡単で)はないかな・・・と考えていました。
走行ベースもありますが、現在は小型車両が中心なのです。

昨年夏あたりに試作品を拝見しまして、これは良いぞ、と思いました。子供が「入門用」として使えるかも、という考えもあります。
B4
サイズ・コントローラー内臓で出っ張りなしという好パッケージに期待が持てました。これなら本棚に立て掛けて置いてすぐに取り出せます。

「発売は秋以降」と伺いクリスマス商戦に発売されるのかな・・・と思うも販売延期になり、3月に発売になりました。


ちょうど発売イベントとして量販店の一角に会場が設けられ、実際に試運転させて頂いて社員にいろいろ質問し、いい感触だったので購入しました。


特典としてBトレインを頂きました。いくつか選択肢はあったのですが、そのものだけで完結できる・・・熊本電鉄5000系・ケロロ軍曹電車にしました。


帰って開封してみましたが、本体と説明書(A3)のみ、至ってシンプルな構成です。欲を言うならば・・・段ボールをスリーブケース状にして「箱も」有効的に使えるようにして頂きたかったです。

 

表側は小判型のレールと道床部分、パネルは内側2分割、外側4分割の6枚になっています。

 

レイアウトパネルですが、厚さは3mmほど、市販のスチレンボード(タミヤとかの)+表面に薄いプラ板を張り合わせたもので大丈夫そうです。その方が絶対に安いです。会社側が予備パーツとして売るかどうかは分かりませんし、安定供給も不安ですので、オリジナルは残すほうが得策、と考えます。

このパネルが動かすたびに簡単に外れて面倒なので両面テープで固定しました。

パネル等は部品請求してシーン別に「着替える」方式をメーカー側も考えているようです。

(余談ですが、この個別部品請求のくだり、昔買って壊して泣く泣く請求したガンプラを思い出します。)



対象年齢は15歳から・・・もうすぐ4歳になる子供にも、と思いましたが意外と高いですね。残念、私が使いましょう。(笑)

 

・・・いえいえ、親が見ていれば大丈夫でしょう。安全に配慮した作りになっていますし構成もシンプル、最高速度も抑えられておりますから入門用としては適当でないか、と思っています。

線路自体は断面はIの字ではなく、単純に板状です。

 

もうこれ以上(クロスとかポイントとか)作る気はないよ、という割り切りがしっかりと見えます。まぁこのあたりは競合しなくてもいいんじゃないか、と思います。特にリアルさを求めていないですし効率的で潔いと思います。

継目は手前側直線の真ん中に1か所のみです。(裏側に接続端子は確認できず、不要と判断?)
踏切状のリレーラーですが、線路形状も相まってなのか、スンナリと復帰しません。遊びがちょっと大きいからでしょうか?

 

電池のない状態で重さを量ってみますと・・・665g、軽量に仕上げられています。


裏返すと、適度に補強がされていますが、電池ボックスとコントローラー付近以外は裏側からの加工が出来そうです。


裏側に点々と金属の折り曲げ痕があり、脚のある線材を円盤状に丸めて道床溝に差し込み、裏に出っ張った脚の部分を折り曲げるという今までにない斬新な工法が採られています。
また軌間の道床は裏側の爪を押せば外せそうです。個別の塗装には便利そうですが、このような線路の固定方法ですのでグラグラする恐れがあります。

 

 

レールの接続の点については、はんだ付けではなくトミックスのフィーダー方式(板バネ)ではないか?と思い、簡素化するならパワーパック周辺の辺りにあるのでは・・・と想定し付近の軌間の道床を外したところ、案の定接点を発見しました。


思った通り、板バネによる接続でした。この方法はNゲージやZゲージの接続方法では定評がありますし、分解交換も容易ですので当然ともいえる結果です。このプラスネジを外すと簡単に外れると思います。恐らく、操作盤までの導線も板材によるものと推察されます。
ちなみに軌間を外すとグラグラです。道床での挟み込みが要となっているようです。

この様子ですと操作盤の分解も可能かもしれないですが、故障時以外はやりたくないですね・・・


裏側の空間ですがウレタンを詰めれば防音として、また車両型にくり貫いて車両等も収納できそうです。
四隅と中央の計6か所に円形の凹みがあり、ここに防振ゴムを取り付けるようになっており、共鳴や滑り防止の効果が期待できます。

電池は単46本・・・推奨はアルカリ電池ですが手持ちがなかったのとリサイクル性を鑑み、ダイソーの充電式ニッケル水素電池を使用しています。


ちなみに電池蓋はネジで固定出来るようにになっており、これも最近の子供玩具にある配慮として有難いです。(移送時の脱落防止かもしれませんが・・・)

 

 

我が家にあるミニ車両たちを取り出し、走行試験です。

(カワダ・ナノブロック動力)

以下、結果から列挙します。(改造車両も多いので断定ではありません)

【電圧不足で走行不可】
Bトレイン・走行ユニット1
KATO・チビ凸
KATO・チビ電
KATO・ハノーバー路面電車
TOMIX・新Cタイプディーゼル
TOMIX・キハ02(復刻版)
・トミーテック・電気機関車用TMED01
・マイクロエース・Cタンク
・マイクロエース・DD16
・ライフライク・Cタイプ機関車
・バックマン・プリムス型Cディ−ゼル
・バックマン・020シフター&テンダー
・アトラス・ダベンポートスイッチャー
・トリックス・ヘンシェル型Bディーゼル
・乗工社・木曽森林鉄道ボールドウィン(ナロー)
ROCOBR99(ナロー)


【良好】
Bトレイン・走行ユニット3
Bトレイン・走行ユニット5

KATOBトレイン動力※
・トミーテック・12mTM0301
・トミーテック・15mTM0402
・トミーテック・16m級気道車用TM11R

・トミーテック・路面電車用TMTR01
・カワダ・ナノブロック動力
MODEMO・路面電車各種

MINITRAINS・コッペル機関車(ナロー)

 


【ラピッドスタート】
KATOBトレイン動力※

・津川洋行・銚子電鉄デキ
・津川洋行・7t入替機関車
・アイコム・キャラメルナイン各種

※製造年度の仕様により異なる


左側:ラピッドスタート
中央:良好
右側:電圧不足



裏が空洞なので音が響くかな・・・?と思いましたがプラが厚めか、あまり響きません。
パワーパック能力から言うと、乾電池式鉄コレ操作盤と同等かちょっと下の性能でしょうか。
供給電力が低いため、出力の大きいM5モータークラスは動きません。そのため、純正であるはずの動力ユニット1(たぶん動力ユニット2も)は動きません。
残念ながら旧来の小型車両群は全滅、です。
ただ、ミニ四駆用のハイパワー充電池またはエボルタ等で駆動する可能性はあります。

また、超小型系・・・3Vモーター使用の小型動力はラピッドスタートになり制御が難しいと思います。運が悪いと周回軌道から外れて弾け飛んでいきます。
KATO
Bトレイン動力ですが、製造年度の仕様により異なるようです。(動画のもの(長野電鉄改)はラピッドスタートタイプ)

オススメなのは純正Bトレイン動力34516m級以下の鉄コレ動力、最高速度に近い域ですがMODEMOの路面電車も楽しいです。
ズバ抜けて良好だったのはナノブロック動力(新潟交通モワ51のボディを被せてます)、このフライホイールの効いた走行性能は惚れ惚れします。
ミニトレインズのリニューアル動力は対応できており、ナローのトコトコ具合が可愛いです。

なお、充電式電池を使用しているせいか20分もしないで電圧降下が起こります。気になる方で電気工作能力のある方はDCソケットを分岐して取付け、外部電源併用式とするのも良いかもしれません。(もちろん自己責任ですが)

良い時代になりました。固定線路にスパイクの時代からすれば隔世の感です。
車種は限られますが、「気軽に運転できる」のコンセプトを昇華させたこの製品、どこでも運転できます。またストラクチャーを作りこめば省スペースのミニレイアウトになります。
爆発的ではないにせよ売れてほしいですね。安くはないですが面白いです。とりあえずちょうどいいB4のスリーブケースを探して収納できれば・・・と考えています。

 

 

2015/03/17掲載